わたしは専ら人に薦められた、もしくは人が薦める本に手を出すタイプです。 手を出す、というのは、手に入れるものの全部読む訳ではなく、積んであるのも多いから・・・手に入れて満足することがしばしばです。
中学生の時の物理の先生が変わった先生で、わたしが大学生の時に突然送ってくれた本が「蝉しぐれ(藤沢周平著)」でした。 この本が、藤沢周平小説を読み漁るきっかけになった本です。
江戸時代、とある地方の 藩が舞台で・・・ 近所に住む 文四郎 と ふく はやがて大人になり、人の親になる。 物語の最後に残るのは蝉しぐれの余韻。
一番始めにこの本を読んだのがどんなシチュエーションだったか忘れてしまったけど、 まさに夏休み、真夏の蝉の大合唱を聴きながら・・・ というような気がします。 秋に向かって命を燃やしながら・・・ちょっと切ない。。
藤沢小説にどハマリし、その小説の多くの舞台である海坂(うなさか)藩のモデルである山形県は鶴岡にひとり旅したのでした。 学生ひとり旅で市内の寂しげなビジネスホテルに泊まったのをよく覚えている。
次にいくときは 坂茂設計の水田ホテルに泊まってみたい・・・。
早く、安心して蝉しぐれの世界、海坂藩を再訪することができる世の中になりますように。
(ま)