実行委員ブックリレー

昨年の今頃はちょうど一箱古本市の日時を急遽、例年よりも早い開催に決定して急ピッチで段取りをしていた頃でした。

今年は、まだ開催もできるかわからない世の中だけど、きっとまた木立が涼しい神社の境内でお会いしたいと思います。

さて、今年のゴールデンウィークはステイホーム。そこで、実行委員(3人)でブックレビューのリレーをしておうち時間に最適な?本を、ブログでご紹介したいと思います!

きっと、好みは三者三様。どんな本が現れるのか、もしよかったら見てみてください笑

まず私は・・・“大聖堂(ケン・フォレット著)”を紹介したいと思います。

文庫で上・中・下の3巻ある大作(それぞれ分厚い)ですが・・・読み始めたら止められない物語です。

私が大学生の時に、他の大学の本好きの先生に教えてもらったシリーズ。

建築を学ぶ学生だったということもあって、ゴシック様式のカテドラル(大聖堂)の建立を巡るドラマに夢中になって、大学の夏休みだったかそれとも授業中だったか、寝食忘れて読み耽ったのを覚えています。

舞台は12世紀のイングランドのキングズブリッジという町。ここに大聖堂を建てるという悲願を達成したいフィリップ修道院長と建築職人ジャックだが、世情や人間の増悪、一筋縄にはいかない愛、自然災害や未熟な建築技術などの壁に立ちはだかれ、困難な道のりが描かれます。

悪者の活躍?も凄まじい、とにかく徹底して悪くて大聖堂の建設を妨害してくる・・・からこそ、悪者はいつか必ず相応の報いを受ける時が来てスッキリするはず・・・ただそこまでの道のりが長い長い、でも止まらない。

登場人物も割とたくさん出てくるけど、ヒロインのアリエナの七転八倒ぶり、知恵を絞って、生きていくための事業を成していく、逆境を力に変えていく強さも魅力です。

建築職人のジャックも、様々な逆境を乗り越えて、技術とセンスを磨き、高い天井と大きな窓を有するゴシック大聖堂を完成させる道を見出していく、その過程に読まされます(重い壁や天井を支える飛梁や尖塔アーチ、リブ・ヴォールトの登場が随所に描写されます!)。

読み終わった後に、NHKで実写ドラマも放送されたので、オンデマンドに登録して観ました。ジャック役がエディ・レッドメイン!!ぴったり。

話は変わるけど初期ゴシックの代表格、パリのノートルダム大聖堂の再建もコロナウイルスの流行で遅れているとのこと。また、あの2つの尖塔を見られる日はいつくるのでしょうか。

次のバトンは実行委員のさくらさんに渡します(^^)